
CDPのデータをもとに機械学習に触れてみよう~その④予測させる~
こんにちは。DXnoteです。
DXnoteでは、企業のDX推進に貢献するため、データ基盤(DWH/CDP)・マーケティング基盤(MA/接客など)の側面から情報発信をしていきます。
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今回はCDPのデータを使って機械学習に触れてみようシリーズの第4回目になります。前回は「学習させる(Google AutoML Tables利用の手順)」と題して予測モデルの構築についてお伝えしました。独特な用語も出てきますし、以前の内容の続きのnoteになりますので、以前のnoteをお読みでない方は、こちらも併せてご覧ください☟
最近のnoteで書いているCDPとAIについては、こちらにまとめてありますので、第①回からご覧にになる方はこちらから☟
|予測モデル実行
教師データを使い予測モデルが構築できたら、そのモデルの精度を検証します。「その③学習させる」のステップでAUCなどの指標で精度は確認していますが、ここでは予測モデル構築時に使っていないデータを使って、きちんと精度の高い予測ができるかを検証します。
出典 著者名:小畑 陽一 (著), 菊池 達也 (著), 仁藤 玄 (著) 書名:ユーザー起点マーケティング実践ガイド 出版社:マイナビ出版社 出版年:2021 該当ページ:172
Google Cloud Platformの「テーブル>モデル」から作成したモデルを選択し、「テストと使用」タブを開きます。
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バッチ予測を実行するため、事前に予測で使うデータセットを用意し、BigQuery か Cloud Storage に格納しておきます。
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「入力データセット」で、準備したデータの格納先となる「BigQuery のデータ」か「Cloud Storageの CSV」のいずれかを選択します。
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次に「結果」の出力先を「BigQuery プロジェクト」か「CloudStorage バケット」かを選択します(今回はBigQueryに出力させるため、BigQueryのプロジェクトを指定)。
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すると「バッチ予測を送信」のボタンが表示されるため、クリックしてしばらく待ちます。
出典 著者名:小畑 陽一 (著), 菊池 達也 (著), 仁藤 玄 (著) 書名:ユーザー起点マーケティング実践ガイド 出版社:マイナビ出版社 出版年:2021 該当ページ:173
処理が終了すると、メールで通知が届きます。通知後にBigQueryに行き、結果が格納されていることを確認しましょう。
予測された値が「predicted_〇〇〇.taboles.score」というカラムに入っています。その数値が1に近いほど、その予測である可能性が高いことを示しています。今回は「正例=1ヵ月以内に購入した人」であるため、「predicted_〇〇〇.tables.value」が「1」のscoreの数値が1に近いほど、購入確率が高いということです。実際の購入結果と照らし合わせてどのくらい予測が正しかったのか確認します。
出典 著者名:小畑 陽一 (著), 菊池 達也 (著), 仁藤 玄 (著) 書名:ユーザー起点マーケティング実践ガイド 出版社:マイナビ出版社 出版年:2021 該当ページ:174
予測モデルの検証が終わり実用できるレベルだと判断できたら、あとは予測モデルをエクスポートし日々のデータを使って予測できるようにします。この予測モデルを、日々のデータを使って自動で実行するワークフローの構築には開発が必要なため、システム担当者やパートナー会社と相談して進
てくださいね。
予測結果を常にCDP側に返すことで、顧客に「過去」のデータだけでなく、「未来」のデータを紐づけることができ、CDPがより強力なデータプラットフォームに進化します。つまり、「未来」のデータ(予測結果)を活用することで、顧客のWill(意思・思い)に寄り添ったコミュニケーションの実現が進んでいきます!
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全④回に分けてお伝えした『CDPのデータをもとに機会学習に触れてみよう』シリーズはこれで一旦完結となります。データを活用して、未来を予測する活用が、より手軽に、より身近なところまで来ているのを日々実感しますね。手順付きですので、今一度読み返しながら、ぜひ挑戦してみてください!では、また次のnoteでお会いしましょう!
小畑 陽一(オバタ ヨウイチ)
株式会社UNCOVER TRUTH 取締役 COO
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music.jpやルナルナを手がけるエムティーアイ社出身。ソリューション事業責任者として、大手企業向けモバイルサイト構築ソリューションで、国内ナンバーワンのASPサービスを展開。2014年、取締役として株式会UNCOVER TRUTHの取締役COOとして経営に参加。経営・事業戦略とマーケティングを管掌。ad:tech Tokyo / Kyushu、宣伝会議、MarkeZine、Web担当者フォーラムなど講演活動多数。
著書:『ユーザー起点マーケティング実践ガイド』(CDP専門書籍)