
CDPを活用した効率化! ~専門人材コストの削減~
こんにちは。DXnoteです。
CDPは、売り上げを伸ばす「攻め」の施策への活用だけではなく、広告コストや人的リソースなどの効率化・最適化によるコスト削減や人的リソースの負荷抑制、リスク低減などの「守り」の施策へも活用できます。
DXnoteでは、企業のDX推進に貢献するため、データ基盤(DWH/CDP)・マーケティング基盤(MA/接客など)の側面から情報発信をしていきます。
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そもそもCDPとは何をするためのもの?DMPと何が違うの?等まだピンと来ていない方は下記にまとめてありますので、こちらも併せてご覧ください☟
|専門人材コストの削減
CDPの環境を構築するには、多くの時間とコストがかかることは避けられませんが、CDPの環境がなくとも、データエンジニアやデータアナリストなどの専門知識をもつ人の力を借りて、顧客ごとの特徴を抽出してもらい、その顧客リストをMAに連携するなどして、顧客ごとに適切なアプローチをすることがある程度は可能ですよね。
ですが、それだとデータを使って何か施策を実行しよう!とするたびに、毎回専門性の高い方に聞きにいったり、聞くための準備をしたりと多くの時間とコストがかかってしまい、マーケティング活動が思うようになかなか進まなかったりもします。CDPを構築するということは、単に顧客の行動をIDでつなげられるデータベースをつくることではなく、思い立ったら誰でも顧客の特徴をすぐに把握でき、そのデータを活用できる状態をつくることです。
一般的にCDPでは、各データソースをIDで統合し、集計や分析、セグメント作成などをツール側で行えたりします(下図)。そのため、マーケティング担当者に専門的な知識がなくとも、CDPを活用することで、顧客の状態を捉えた適切な施策が実現できることも多くあります。
出典 著者名:小畑 陽一 (著), 菊池 達也 (著), 仁藤 玄 (著) 書名:ユーザー起点マーケティング実践ガイド 出版社:マイナビ出版社 出版年:2021 該当ページ:143
仮に、あなたがマーケティング担当者だとして「以前は年間5万円以上注文していた方の注文が1年間途絶え、休眠顧客になっており、クローズドキャンペーンをメール配信で案内し休眠復活させたい」と考えたとします。
その施策を実施するにあたって、その対象となる顧客リストを抽出し、あとはメールの文面さえ決めればすぐにメール配信を実行できる状態でしょうか?( メール配信担当者に、メールのデザインや配信設定などをしてもらうにしても)
データアナリストにSQLを叩いてもらい、顧客データと購買データから集計したリストをつくってもらわないと施策が進められない状態とかもありますよね。CDPを構築し活用できる状態であれば、マーケティング担当者自身が対象顧客を抽出することもできるようになったりします。つまり、施策実施における運用コストを削減し、スピーディーに施策を実行できますよね。
出典 著者名:小畑 陽一 (著), 菊池 達也 (著), 仁藤 玄 (著) 書名:ユーザー起点マーケティング実践ガイド 出版社:マイナビ出版社 出版年:2021 該当ページ:144
SQLなどの専門的な知識がないと利用できないデータベースでは、データを活用し、顧客ごとに体験を最適化するマーケティングがなかなか進まなかったりしがちです。
昨今では、マーケターが主体となってデータ活用ができる環境を整え、データ活用の内製化を進めている企業もたくさん出てきていますし、広告運用やサイト・アプリ運営のマーケティング担当者はもちろん、営業やカスタマーサポートなど、より顧客と近いところで仕事をしている方たちにこそCDPを活用してもらえるといいですね!
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次回からはAIを用いたCDP活用についてのnoteを書いていく予定です。
また次回のnoteでお会いしましょう!
✏この記事の著者✏
小畑 陽一(オバタ ヨウイチ)
株式会社UNCOVER TRUTH 取締役 COO
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music.jpやルナルナを手がけるエムティーアイ社出身。ソリューション事業責任者として、大手企業向けモバイルサイト構築ソリューションで、国内ナンバーワンのASPサービスを展開。2014年、取締役として株式会UNCOVER TRUTHの取締役COOとして経営に参加。経営・事業戦略とマーケティングを管掌。ad:tech Tokyo / Kyushu、宣伝会議、MarkeZine、Web担当者フォーラムなど講演活動多数。
著書:『ユーザー起点マーケティング実践ガイド』(CDP専門書籍)